そもそもバーガンディはどんな色なのか?
ワインに由来した一般的に使われている皮革の色にはいくつかあって、代表的なのは、バーガンディ、ボルドー、そして単純にワインカラー。
これらは、印刷見本のようなカラーチャートは存在せず、厳密な数値に基づく表記ではない。JISの規格概要には、「鉱工業製品の物体色のうち、特に表面色の色名についての規定・・・。その中で慣用色名として・・・。」と書かれている。ここで注目したいのが「表面色」と「慣用色」なる言葉。
表面色は、物体が反射している光なので、実際に当てる光によって見え方が異なる。つまり、光源色のような、数値で表すことは出来ず慣用色名が一部に使われているのだ。
例えば、バーガンディ、ボルドー、ワインカラーは次の色彩表記となる。
表面色の色名 | JISの色彩表記 | 由来 |
バーガンディ | ごく暗い紫みの赤 | 仏東部ブルゴーニュの地名(英語名) |
ボルドー | ごく暗い赤 | 仏南西部に位置する都市名 |
ワインカラー | こい紫みの赤 | そのものズバリ |
わかりやすいような、わかりにくいような・・・・。慣用色には「修飾語を付ける必要がある場合は修飾語を用いても差し支えない」とある。ならば、「紫みのボルドー」は?バーガンディに変わることなくボルドーのままなのか?(謎は深まる)
そもそもワインは透明色なので、表面色の色名として使って良いかも怪しいところだ。つまり慣用色。実際の色の違いを数値で明確に出来ない以上、どの色の名で呼ぶかは付ける人の好みで良いこととなる。そして WILDSWANSはバーガンディをこの色の名として使っている。
ところで、実際に飲むワインとしてのバーガンディ(ブルゴーニュ)とボルドーは明らかに異なる。瓶の形状(ブルゴーニュはなで肩、ボルドーは怒り肩)や、色(ブルゴーニュは淡く薄い色、ボルドーは暗め)、そして味や香り。これらの違いは初歩の初歩らしく、ワインのソムリエさんは、簡単に見分けるらしい。
WILDSWANSの タング バーガンディの日向での見え方
2016/12/24 AM10:00頃に撮影したもの。向かって右側から日差しが差し込み、直射日光を浴びている。日の光を元ではこのような色となる。女性向けと言ってもおかしくない色合いだ。
これを、「ごく暗い紫みの赤」と表現するのはいささか躊躇ってしまう。
WILDSWANSの タング バーガンディの日陰での見え方
こちらは同じ場所で、白い布で影を作って撮影したもの。屋内だとこのように見える。日差しに当てた時とかなり雰囲気が異なる。「ごく暗い紫みの赤」に相応しい色だ。
遠方の為、あるいは別の理由のために実物を見ることが出来ない時はどうしてもネット上の情報を頼りにしてしまう。実際にネットで WILDSWANSのタング(TONGUE)で検索すると、バーガンディの財布の画像が数え切れない程出てくる。それらは、各々色合いが異なり、正直どの色が本当なのだろうか?と疑問に思ってしまう。自分もそうであった。
でも、ネットに上がっているこれらの画像は、全て本当なのだ。撮影したときの環境、光の当て具合によりこう見えてしまうのだ。
もちろん、個体差は存在し、元々が明るめの赤であったり、染めが濃く、茶色や紫に近い製品もある。ただ、それ以上に経年変化による色の変化は激しく、多分、その頃になれば購入した時の色合いなど忘れる位に思い入れと愛着が湧いてるはずである。
最近は、万双ノブライドルミニ財布か、カンダミサコの二つ折り財布のどちらかを使っていたが、今日はこのタングを持って出かけてみようと思う。(遅めの昼ご飯を食べに、近くのラーメン屋さんへ、、)