バインディングポストへの一括接続に便利なダブルバナナプラグ
計測器やオーディオ機器に使われるバインディングポストは大抵がプラスとマイナス端子の 2本。
この 2本のバインディングポストに同時に端子を接続できるのがダブルバナナプラグ。製品によってはプラグ形状の変換も出来る。
ダブルバナナプラグは、双子バナナプラグやデュアルバナナプラグとも呼ばれていて、こちらは反極側が BNCソケットになっているタイプ。
デザインは違えど機能は同等なのだが、デザイン以外で違う箇所がもう一つある、2本のバナナプラグの間隔。
左から、Pomona製、E-Z-Hook製、そしてノーブランド。
3種それぞれのプラグ中心間距離をノギスで測ってみると、Pomonaが 18.70mm、E-Z-Hookが19.05mm、そしてノーブランドが 18.20mmであった。
ダブルバナナプラグのプラグ間隔の標準は19.05mm
ダブルバナナソケットの中心間距離は 3/4″ (19.05mm)が標準。
でも世の中には、18mmや 19.5mmなどの怪しい製品も存在する。
上の写真の左は、菊水電子工業のミリボルトメーターとトリオ(現テクシオ・テクノロジー)のオシレーターのソケット部で、間隔は共に 19.05mm。自宅にあるデジタルマルチメーターも含め計測器は全て 19.05mmだ。
計測器以外でダブルバナナソケットを装備している製品としてスピーカーが頭に浮かぶ。右側は DALIのスピーカーの端子で、間隔は 20mmを超える。ヤマハのスピーカーの端子間隔も測ってみたが、こちらはバラバラで統一されていない。
何故 19.05mm以外の製品が販売されているのか、そもそもそうした規格があるのか、調査しきれなかった。
実際にプラグ間距離が 19.05mmの計測器に 18.02mmダブルバナナプラグを刺し込むには勇気がいる。間隔が狭いが故の固さなのか、バナナプラグの刺し込み抵抗による固さなのか判断は難しいところであるが、メリメリ とか、ミシミシとソケットから音が聞こえてきそうなので、19.05mm以外のプラグは専ら自作したバナナプラグ用ターミナルボックスのみで使用している。
ところで、プラグ間距離が 19.05mmの商品が欲しくて注文したはずの POMONAの Model 1269は、データシートの図面上のプラグ間距離が 0.75インチ(19.05mm)と記載されているにも関わらず実測値が 18.70mmなのはいただけない。
E-Z-Hookのダブルバナナプラグを分解
E-Z-Hookのダブルバナナプラグは唯一モールドされておらず分解可能であったので、バラしてみた。
プラグ間距離もカタログに記載通りの 19.05mmでお勧め。ただし、他に比較してかなり大きく重たい。
Pomoma 1269ですが,うちにあるのは全部19.05mmです。
プラグ部って,物理的に変形する構造なので,歪が原因では?
PomonaのMIL規格品,UG-1305/U(BNCJ-バナナJ)も実測19.05mmです.
鎌原/1様
こんにちは。
データ提供ありがとうございます。こちらの記事をご覧になられる方々にとってとても貴重なデータになるかと思います。
この記事を今見返したところ、19.05mmではない。ケシカランみたいな文章になっていて、見る人によっては不快な思いをされる方もいらっしゃるかもしれません。ご容赦ください。
ご指摘いただきました件について、今一度目視で確認してみましたが特に変形しているようには見えなくて、また、改めて間隔を測定してみましたが19mm未満でした。
もしかしたら手持ちの物はニセモノ?、マガイモノ?
一応裏面の写真を載せておきます。
https://rarak.jp/wp-content/uploads/2023/03/pomona-1269.jpg
間隔の公差が考えているより大きくロットの違いによるものなのかもしれません。
なお、今のところ特に間隔の差を意識して使うような場面はなく、また使用に当たっての支障はございません。
今後ともこれに懲りずによろしくお願いいたします。