H87M-ITXにCPU i7-4770Tを組み、Windows7をインストールし、Turbo Boost有効なとき、無効なときのそれぞれのアイドル時消費電力、及び負荷時消費電力を計測した。今回、良い機会なので、OSをWindows8に入れ替え、同じ条件で計測し、果たしてOSの違いで消費電力は異なるのか?について検証してみた。
【主なスペック】
- 【ケース】 Antec ISK-110 VESA
- 【CPU】 Intel® Core™ i7-4770T
- 【MOTHER BOAD】 Asrock H87M-ITX
- 【COOLER】 Noctua NH-L9i
- 【MEM】 DDR3-1600 4GB×2枚
- 【DRIVE】 CSSD-56T128NHG5Q
- 【TDP】 45W
- 【OS】 Windows8 Pro 64bit
- 【測定条件】 マウス、キーボードはUSBにて接続。モニターはDVI-Dにて1920*1080出力。LANはGbEにて接続。
最初に、Turbo Boost無効な時のOCCT負荷データ
最大到達温度:65℃。最大消費電力:48W。アイドル時消費電力:9W。
次にに、Turbo Boost有効な時のOCCT負荷データ
最大到達温度:79℃。最大消費電力:66W。アイドル時消費電力:9W。
表にまとめると、
OS: Windows7 で消費電力を計測
負荷時到達温度 | 負荷時消費電力 | アイドル時消費電力 | |
Turbo Boost無効 | 64℃ | 48W | 9W |
Turbo Boost有効 | 81℃ | 66W | 9W |
OS: Windows8 で消費電力を計測
負荷時到達温度 | 負荷時消費電力 | アイドル時消費電力 | |
Turbo Boost無効 | 65℃ | 48W | 9W |
Turbo Boost有効 | 79℃ | 66W | 9W |
消費電力はWindows7も8も変わらないようです
えーと、 あのー、 誤差の範囲です。全く持って変わりません・・・
OSの電源管理設定は、インストール直後から変えておらず、両OSともデフォルト。少なくともアイドル時、full-load時のような極端な状況下においてはWindows7も8も変わらないようです。中間的な負荷であれば、何か変わるかも知れませんが、残念ながら測定装置を保有しておらず、検証不可。
Haswellでは、従来のC6/C7ステイトに加え、C8/C9/C10と呼ばれるより深いステイトが機能するCPUが出る予定らしい。さらに、Intelでは新しいパワーマネジメントとして「Power Optimizer」を導入し、ある時間内の割り込みを無理矢理遅らせて、一括して処理する機能を付加するらしい。
Windows7の場合、この割り込みタイマーは一定に保たれていて、長時間割り込み待ちが行えず長いアイドル状態を保てなかった。これがWindows8になると、この割り込みタイミングがOS側で制御出来、可変となる。Windows8はWindows7に比べ、圧倒的に長くアイドルを保持できることとなる。すなわち、アイドル時の消費電力をより低く抑えることが可能となるとのこと。
と言うことで、Haswellの真の省電力機能は、これから出る新しいCPUとWindows8がセットとなって機能することとなるらしい。残念ながら、今回組んだPCではその恩恵は受けられない・・・・orz