「雨に強い皮革」は本当だった
衣替えの季節となり、街往く人たちの服装が一気に変わった。そして、革鞄の天敵である雨・汗の季節がやって来る。
今年の夏至は、UT(世界時)6月20日である。日本ではその9時間後となるので、6月21日。基本的にこの日から秋分の日までは、革鞄は持ち歩かない。持ち歩くにしても、家を出る前にしっかりと天気予報で雨が降らないことを確認してからだ。
が、今年は少しばかり梅雨への迎撃体制が異なる。
写真は、WILDSWANS(ワイルドスワンズ)のトートバッグ SC-BASIS(バージス)。使われている皮革はシュランケンカーフ(独国ペリンガー社(LUDWIG PERINGER Gmbh))で、去年の今頃に購入した。この皮革が滅法水に強いとの噂を聞きつけ、梅雨時期に使ってみようかと購入したもの。ただ、さすがに購入して即雨・汗に晒すのは忍びなく、実際に雨天時に使い始めたのは去年の秋雨の時期からである。そして雨天での試用の結果、雨の日に使用しても問題ないとの結論に至った。(自分なりの結論であって、責任は持てません。多分、寿命は短くなります。自己責任でお願いします。)
雨に強いという噂は本当であった。
写真では解りづらいが、シュランケンカーフのブラックは、真っ黒である。よくあるグレーに見えてしまうツヤ消しブラックなどではない。
「黒より黒く、闇より暗き漆黒」(「この素晴らしい世界に 祝福を!」より)であり、かのメグミンが愛用していても不思議ではない黒さ。と言えばわかっていただけ・・(ry
シュランケンカーフはクロム鞣で色にもよるが経年変化はしにくい。
通常の皮革製品であれば、時々は磨いてやろうと言う気になるのだが、このシュランケンカーフに対しては、そんな気は起きない。出来ることなら、この黒はこの黒のまま長くあってほしいと願う。ツヤがなるべく出ないよう基本一切の磨きメンテはせず、汚れた時にほんの軽く水拭きする程度で納めるつもりである。
兎に角、キズ付きにくく、雨にも強く、基本ノーメンテ。凄い皮革である。
さて、今年は、いつもは革鞄を持ち歩かないこの季節に、この鞄を目一杯使ってやろうと思っている。
サイズと収納
WILDSWANS(ワイルドスワンズ)のトートバッグ DRUCKER(ドラッカー)とのサイズ比較。
底面積は、DRUCKER(ドラッカー)が広く、また深さも深い。重量は、WILDSWANS(ワイルドスワンズ)公式サイトによると、DRUCKER(ドラッカー)が 1.45kgであるのに対し SC-BASIS(バージス)は 1.1kgである。見た目に反して軽いと感じた DRUCKER(ドラッカー)以上に軽量である。これが革の薄さによるものなのか、革自体の比重の小ささによるものなのか。いずれにしても、肩に掛けたときには感じることが出来る差である。
コクヨの A4サイズのバッグインバッグ BizrAckを入れてみた。余裕である。バッグインバッグを入れ込むに当たって、底部分の幅も、深さも充分である。側面の靨が無いため、実際の収納力は DRUCKER(ドラッカー)より上である。また、口が広くて内部を見渡し易く内容物も取り出しやすい。2つの小さな内部ポケットも使い勝手が良い。
仕事にもプライベートにも使え、さらに雨の日も気遣いせず持ち歩ける。手放せない鞄の一つとなっている。
2017/01/10追記
他の記事に記載したが、数年経過したシュランケンカーフの表面をルーペで拡大してみたら、微細ではあるが塗布している顔料に多数のひび割れが確認できた。従って、使い始めは高い耐水性を見込めるが、長く使っていくうちに、ひび割れが深くなり、そこから水が浸透する可能性がある。ルーペで見ないと確認出来ない位に微細なひび割れであり、買った当初の高い耐水性を過信し、水分を拭き取らずにそのまま使い続けていくと、極端に寿命を縮めることとなる。
15倍程度のルーペで充分見えるので、気になる方はご確認を。