電力計測器パワーメータ用コンセントケーブルの自作

投稿者: | 2023/10/27

パワーメータとは

菊水電子工業 パワーメータ KPM1000

かなりマイナーな計測器。パワーメータを判りやすい言葉で言うと高級な消費電力計である。菊水電子工業のパワーメータ KPM1000。
何かを作る際に必要なものでもなく、修理する時に必要となるものでもない。はっきり言って家にある家電製品等の消費電力を一通り測定し終わったらお役御免となる運命にある。

測定項目は、電圧、電流、有効電力、皮相電力、無効電力、力率、位相角、周波数、積算電流、積算電力、正方向積算電力、負方向積算電力、積算時間、電圧クレストファクタ、電流クレストファクタ、電圧ピーク、電流ピーク。このうち 4つの項目を同時に表示できる。

家庭で使うのであれば数千円で売られているやワットモニター(昔のワットチェッカー)がお勧め。測定項目数や精度は兎も角、十分実用的である。
こちらは自分も何台か持っているので、いずれレビューする予定。

元々ほしくて購入したものではなく、使っていなかった電源と交換してほしいとの友人の要望を強く受け、その等価交換品である。

パワーメータの測定回路の配線

菊水電子工業 パワーメータ KPM1000 背面端子

手元に届いたものの何やら測定ケーブルが無いと使えないことがわかった。届いてからほぼ 1年経過した。放置である。

使わなくなった電源の代わりに入手したパワーメータが、一度も使わないまま使わないリストに加わるのはいたたまれなく、天井裏倉庫へ移動する間際のギリギリのところで思いとどまった。前科もなく、重罪を犯したわけでもないのに終身禁固刑はあまりにも可哀想すぎる。

パワーメータの測定回路の結線

機器本体の背面に、4つの接続端子がある。使用するにはこれら全てに結線が必要。
図は電流入力端子を L側に接続し、且つ電圧入力端子を負荷側に接続する最もオーソドックスな結線方法。接続回路には、これ以外に 3つ。計 4種類ある。

パワーメータの測定ケーブルの自作

菊水電子工業 パワーメータ KPM1000 背面端子の接続ケーブル自作

自作して出来上がった測定ケーブルが上の写真。

実はコンセントケーブル自体はオプションとして菊水電子工業のパワーメータ KPM1000用に OT01-KPMが市販されている。ただし、滅法高価。
また、原理構造が同じなので、日置電機のコンセント接続コード 9266-01も使える。が、こちらも構造や使っているパーツを見る限り価格に見合わない。

パワーメータの測定ケーブルの結線

結線自体は難しくなく、極めて単純。

菊水電子工業 パワーメータ KPM1000 背面端子の接続コードジャンクションボックス

結線のために、途中にジャンクションボックスを置いている。

中身はと言うと、配線と配線の間に別の配線が通されていたり、絶縁付閉端接続子が配線の間に挟まれていたりと何やら色々と怪しい。
出来上がったらこうなっていたわけでもなく、知らずにやったわけでもない。実際に結線作業をしてみるとわかるが、これが最適解。

菊水電子工業 パワーメータ KPM1000 背面端子へのケーブル接続

メーカー純正のオプションケーブルは、圧着端子を 2枚重ねて実装するようになっていたり、ジャンパー線の結線が必要だったりと、らしからぬ使い勝手。

今回自作したものは、必要な配線間の結線をジャンクションボックス内で行っているので、4芯ケーブル 1本で接続が完了する。

この測定器は電気関係の人が使うものなので、多分ほとんどの人は自作しているんだと思う。




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