エアコンが効いた快適な環境で作業したい
ラチェットは、先端のソケットパーツを変えることで様々な用途に適応できる工具。
合体ロボ的な、もしくは手に持つ武器を変えながら敵を滅ぼすゲームにも通ずるところがあって、男の子は皆大好き。
最近、寒い冬や暑い夏での屋外作業が苦にってきて、できるところは屋内で作業したいと思うようになってきた。プラスドライバー程度を使った作業に加え、ボルトやナットを締める作業が加わってきたのだ。
そこで見つけたのが 1本のスイベルラチェット。SK11の SRH3FRS。
ホームセンターで 2,500円程度で売られていた。
スイベルラチェットの特徴
スイベルラチェットはヘッド部分にヨークがあり、柄の角度が変えられる機構を持っている。
似たような機構は、フレックスタイプがあるが、フレックスタイプに比べボルトを軸方向に押さえつける力を加えやすく、外れにくく舐めにくい。
また、柄をボルトと同軸方向に立てればドライバーのように早回しが行える。
一方、一般的なラチェットに比較しギアユニットを支えるヨークが必要なため、ヘッドが大型化する。
このヘッドの大きささえ許容できる用途であれば、この上無く便利なツールとなる。
スナップオンのラウンドヘッドラチェットとの比較
スイベルラチェットのスタンダードと言えばスナップオン。
とは言え、スナップオンがスイベルラチェットの元祖ではない。その完成度の高さから世に広く普及させたのがスナップオン。
ちなみにスナップオンではスイベルラチェットではなく、ラウンドヘッドラチェットの呼称が使われている。
写真はスナップオンの FHCNF72 3/8″ラウンドヘッドラチェットで、差込角 1/4sq.用ヘッドに 差込角 3/8sq.のパーツが組み込まれたもの。
スナップオンの FHCNF72のほうが全長は長く、より強い力で締めこむことができる。またヘッドも薄いので使い勝手は良い。
ヘッドの薄さは元々が差込角 1/4sq.用ヘッドを使っているので当然と言えば当然。
小型のヘッドを使っている分、最大締め付けトルクは 38N・mと 1/4″ヘッドのそれに準ずる。
一方の SK11の SRH3FRSは、140N・mとすさまじく大きい。
普通車のホイールナットを余裕で締めこむことが出来るほどのトルクを掛けられるのだ。本当だろうか。
SK11の SRH3FRSにはソケットのプッシュリリース機構が付く。
スナップオンはソケットの抜き差しが硬いことで有名で、比べるまでもなく SK11の SRH3FRSの大きなアドバンテージとなる。
一方で、空転トルクは スナップオンの FHCNF72に比較し SK11の SRH3FRSは圧倒的に重。
ただし、スイベルラチェットの場合、ドライバーのようにボルトと同軸方向に立てて回すことができるので、実用上問題になるケースは少ない。
二つのラチェットは価格が大きく違うので比較して良いものか迷ったが、それぞれに良い点、悪い点が存在し、いずれを選んでも後悔しない仕様となっている。
コストパフォーマンスから見れば、圧倒的に SK11の SRH3FRSが優位でスイベルラチェットの最初の一本として購入しみるのも良いと思う。