市販のスマートフォン撮影アダプターは華奢だった
実体顕微鏡で覗いている時に記録として残したくなるシーンがある。
実体顕微鏡は、本格的な撮影には三眼が必要になってくる。
ただし、実体顕微鏡は立体的に対象物を確認することが使用目的であって、三眼であろうと像そのものは決して良くない。と言うかものすごく悪い。
メモや下書き的でも何か残したい。そんな用途に限られる。
と言うことで、メモ的な用途に、MEADEのスマートフォン用カメラアダプター #608007を購入してみた。
似たような数あるアダプターの中で、各パーツは金属製で他の製品よりも堅牢と言われている。
がしかし、いざ使ってみるとそこかしこに不満を感じる。
- スマートフォン本体の固定金具はネジやバネを使っておらず、挟むだけ。
- 小さなツマミ付きネジで各パーツは接続されていて、手締めのみではこちらもやはり固定力不足。
- 接眼レンズとカプラーの中心位置が決めづらい。
撮影途中にスマートフォンはずり落ちてくるし、再度光軸を調整しようとすると各部が一斉に緩んでくるし、使っていて結構なストレスを感じる。
スマートフォン撮影アダプターを改良
撮影したいものがあっても、その煩雑な段取り作業が頭に浮かび、躊躇せざるを得ないことがしばしば。
なので、それらを解消するべく一部パーツやネジの交換等を経て出来上がったのがこちら。
シャッターを押すのにスマートフォンの画面に触れても、ブレることは無い。位に丈夫なものに出来上がった。
基本的に使うスマートフォンは iPhone 1種なので各ネジはほぼ固定したまま保管。調整箇所はスマートフォンの上下調整だけに留まる。
使ったパーツは 4種で、左から Manfrotto スマートフォン用三脚アダプター MCLAMP。カメラ 1/4ネジ。M6トラスネジ。そして Oリング(NOK AS568型 内径do 29.87Φmm、線径 1.78±0.07(Φmm)、外径 33.43Φmm)。使用する Oリングは接眼レンズにより異なるのであくまで参考用に示した。
Oリングを何に使うかと言うと、接眼レンズ固定用カプラーとの隙間を埋めるため。
Oリングを装着することで、ハメ込むだけで中心に位置してくれる。
写真左が Oリングを装着したもので、2本使っている。
2本の Oリングの間に丁度固定用ネジが当たってくれる。
もちろん Oリングは紛失防止を兼ねて付けっぱなし。
写真だけでなく動画撮影やディスプレイへの表示もできる
ニコンの実体顕微鏡 SMZ。超ロングセラーで、今でも入手できる。
載せているのは iPhone11 Pro。スマートフォン用カメラアダプターと合わせると結構な重量でオーバーハングも大きくバランスは悪い。ただし、この SMZは今では珍しい金属筐体で大きさに比して重く重量バランス的に全く問題ない。
スマートフォンであれば MHLケーブル。iPhoneであれば Apple Digital AVアダプタ。いずれかを使う事で、端末表示画面を画面をテレビやディスプレイに表示が出来る。(上の写真は、キャプチャではなくHDMI経由でディスプレイに表示させ、そのディスプレイ画面をカメラで撮影したもの。)
これはすこぶる具合が良くて、特に目の疲労低減にも役立ってくれている。
双眼実体顕微鏡は、長時間除き続けるとやたらと目が疲れるのだ。肩も凝るし……