昨年購入した中国製パルスオキシメーターが壊れたので
東京都を対象とした最初の緊急事態宣言は2020年4月7日に出され、同5月25日に解除された。その頃よりパルスオキシメーターが話題になり始め、昨年 6月に安価な中国製を購入。ここまでは勝ち組だった。
そして最近になって、入院病床のひっ迫からコロナ感染症患者は重症者もしくはそれに準ずる症状以外は自宅療養を基本とする方針に切り替わり、再びパルスオキシメーターに注目が集まった。そんな訳で、昨年購入以来、ほとんど使わう機会が無かった中国製パルスオキシメーター 1年ぶりに使ってみようと、いざ装着してみたところ、Er表示が出て測定不能。床にアゴが付きそうなほど口が開いてしまう。
本来なら指を差し込めば赤い LEDが点灯するはずが、何の反応も示さない。どうやら LEDランプの故障もしくはどかしらの配線が断線したらしい。
中国製品には過去何度も痛い目に会っていて、その都度、二度と買わねぇと心に誓うも、ついぞその安さに釣られてそちらを選んでしまう。今回もその悪しきパターンだった。
実は、悪しきパターンは、単に短期間で故障するとか、所定の特性や機能が得られないとか、そこで終わるものではない。
日本製の商品買い直しまでがセット。
新たに購入したのは、【日本製】 マツヨシ パルスオキシメータ DX 酸素濃度計。マツヨシは、松吉医科器械の商号からのもの。
日本製のパルスオキシメーターは実は非常に種類が少なく、自分は日本精密測器が製造した商品以外見つけ切らなかった。
日本製ではと思って調べてみると、例えば、ダイキンのライトテック DP-1の製造は Shenzhen Creative Industry Co.,Ltd. オムロンの HPO-300Tは Beijing Choice Electronic Technology Co.,Ltd.で、共に中国製。
さらには、センサーのみ日本製でアッセブリその他は海外とかややこしい製品もある。そもそも、昨年購入したパルスオキシメーターの故障個所は LEDランプ周辺であってセンサーは正しく悲しく Er表示していた。
自分としては、このような製品も今回は却下だった。
日本精密測器は自社で製造販売するとともに、テルモやコニカミノルタなど様々なメーカーへ OEM供給していて、マツヨシ パルスオキシメーターDXもその一つ。数ある OEMよりこちらを選んだ理由は、日本精密測器製(外箱には製造販売業者が日本精密測器、発売元が松吉医科器械との記載がある)で最も安価だったこと。自分が購入した際は 1万円台半ばで、何とコニカミノルタの約半額。
シンプルで素早い表示
実際に計測してみた。97もしくは 98%SpO2で落ち着く。当たり前だが病にかかってないので正常な数値。
指を差し込んで 5秒程度(約8拍後)で表示してくれる。
ちなみに、1分ほど息を止めていると、94%SpO2まで数値が落ちる……
パルスオキシメーターについての、より詳しい情報が欲しい方には、日本呼吸器学会が発刊している冊子が内容がとても充実していてお勧め。有難いことにWEBサイトから PDF版がダウンロードできる。
「パルスオキシメータ冊子発刊のお知らせ」 2014年2014年4月
日本呼吸器学会 肺生理専門委員会
本書の目的は、パルスオキシメータの選び方と適切な使用法を理解して頂くことにあります。日本呼吸器学会の肺生理専門委員会が中心となって、Q&A方式で簡潔に分かりやすく執筆しました。一般医療者向けと患者さん向けに分かれておりますが、医療従事者の方には両方をご覧頂ければと存じます。目からウロコのようなQ&Aもございます。なるべく多くのQを採用したかったのですが、できるだけコンパクトにまとめるという方針もあり今回のような様式となりました。パルスオキシメータを日常ご使用になる患者さんや医療従事者の皆様のお役に立てれば幸いであります。
パルスオキシメーターの入手性は今のところ良いとは言えない。
感染してしまった後の必須ツールであるパルスオキシメーターの需要が高まることはかなり以前より予想されていた。少々遅いと思うところであるが、厚生労働省医政局経済課は 4月 1日付けで「新型コロナウイルス患者の療養に当たって必要なパルスオキシメーターの安定供給について」との文書を以て医療機器メーカーを要する各団体へ安定供給の体制を整えるよう協力依頼をおこなった。
これを受けて、コニカミノルタは委託先も含めて工場の生産ラインを増強し能力を 20倍に、また日本精密測器は 3倍に、その他の企業も需要に応えるための体制づくりを行っている。
まずは各自治体へ優先的に供給されるものと思われるが、日本企業が本気になって増産を開始したのだ。良品が難なく入手できる日は近いと思われる。