VブロックのA型・B型どちらを選ぶ?

投稿者: | 2020/09/30

VブロックのA型とB型の違い

Vブロックの種類 A型と B型

一般的に、Vブロックのサイズ呼称は、幅寸法が用いられる。写真の 2つはどりらもナベヤの 75㎜Vブロック。
右が A型で、左が B型。

同じ幅であれば、B型のほうが高さと長さ(奥行)共に大きく、幅を基準にした場合、大抵は A型のほうが高価。

ただし、同じ幅であれば、A型に比べ B型のほうが V字の深さがあるので、より太い丸棒を載せられる。

ところで、Vブロックに何故 A型と B型があるのか、それぞれのルーツは何なのか。
ネットを彷徨ったり、国会図書館で調べたりもしたが、解らずじまい。

情報求む。

Vブロックの用途

通常は 2つセットで使用する。単独で使う場合もある。
上に乗せるのは大抵は丸棒。丸棒を取り扱う時は必須な機具である。

同じメーカー同じサイズであっても、2つが正確に同一寸法となるよう、販売は 2つセットである。

Vブロックの一般的な使い方

Vブロックの使い方

通常、定盤の上に 2台並べ、その上に丸棒を渡らせて罫書なり、採寸なりを行う。

写真の丸棒は φ30の真鍮。

Vブロックの使い方

ハイトゲージやトースカンと尺立てを組合わせて丸棒の中心をケガいてみたり。

A型は小さくとも積載可能な丸棒のサイズの範囲が広い

Vブロック A型の使い方

A型は、底面にサイズの異なる 2か所のV溝がある。A型よりも小さいが、積載可能な丸棒のサイズ範囲は広い。

写真の丸棒は真鍮の 18㎜と 12㎜。

治具として使う

Vブロックの使い方 バイスに丸棒をつかませる

Vブロックは、各面が直角あるいは平行になるよう精密に加工され、汎用治具としても優秀。

写真は、ボール盤バイスと組み合わせた例。
Vブロックを固定アゴ側に置き、V溝を利用し丸棒を垂直に立てている。これにより、丸棒に軸方向の穴が孔けられる。
ただし、挟み込むワークは柔らかいものに限る。

イケールの代用

Vブロックの使い方 イケール代わり

垂直な面を利用して、イケール代わりに。本物ののイケールに比べると使い勝手は悪いが、代用は可能。

また、マグネット付き曲尺を取り付け、トースカンの採寸にも使える。

フライスを使って、ブロック材に幅の広い C面取をする際の角度調整にも使える。

VブロックのA型・B型どちらを選ぶか

A型とB型は、一長一短に思えるが、自分の場合、同じサイズ(サイズ呼称)の A型とB型では、使用頻度は圧倒的に A型が多い。

A型は B型に比べ低く、先のボール盤用ベタバイスを使う際、口金の開きを節約できる。場合によっては、1クラス小さなバイスを用いることができるのだ。

また、全ての面が研削されていて、鋳肌が一切ないので洗浄もしやすい。






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