DIYであれば一生涯使える一缶
かなり昔になるが、近所の機械加工屋さんから少量を分けていただいた。
以来、金属への孔あけ加工とタップ加工にはこのタッピングペーストを使っている。
そして今回、その分けていただた分を使いきった。
初めて購入したタッピングペーストは、1kg缶。
最も小さな容量なのだが、缶の直径は 140mm。高さは 96mm、内容量 1kgでかなり使い出がある。個人で使うには、DIYで使うには、多分一生もの。
あまりに量が多いので、缶の中身半分ほどをすくって、以前分けていただいた機械加工屋さんにお返しした。
その場で 30分ほど、切削油の話題で盛り上がる。
小分け容器は必須
DIYで使うには大きすぎるので、小分け容器を準備。
写真は、ステンレス製の 50ml容器。
深さのある容器よりも平べったい容器のほうが使いやすい。
ただし、別にこうした容器を新たに買い足すまでもなく、化粧容器とか、オロナイン軟膏の空容器があればそのまま使える。(樹脂等への浸食性は未確認です。)
切削油よりペースト切削剤
購入したのは塩素型タッピングペースト C-101。粘度はマーガリン程度。C-101の融点(流動点)は39.0℃で、ボール盤での孔あけや、タップやダイスでネジを切るにしても、加工熱でほんのわずか温度が上がるだけでオイルと同じような性状になる。
温度が上がるまで、流動化しないので、切削油と違って、ドリルのキリに付けて回転させても、周囲に飛び散ることが無い。
キリの先にペーストを塗り、一度穴をあけるとキリ先端の温度が上がる。
この状態で、ボール盤にキリを取付けた状態でペーストを入れた容器にキリ先端を突き刺すと自然にペーストが熱で溶融してくれる。
手を汚すことなく穴あけ作業が継続できる。
もちろん、製品名の通りタッピング作業にも使える。
とても良い製品なのだが、この容器の大きさ所以、また、長持ちしすぎてホームセンターでは扱いにくく、個人で使用したい人はネット通販を利用することになる。
2020/07/21現在、日本工作油株式会社のサイトから SDS(安全データシート)が閲覧できる。
主成分の有害性情報には、「データなし。極めて低毒性。食品衛生法適用。」と記載され、安心感もある。