電話とインターネット回線を引き込むだけでACアダプタ3台も増える
たかだか 12V 500mA。消費電力にして 6.0W以下。そのくせ大層なACアダプタを必要とする。NTT東日本の光加入者終端装置 SCM-PDS型[H]Dである。たかだか 12V 700mA。消費電力にして 8.4W以下。そのくせ大層立派なACアダプタを必要とする。NTT東日本の光回線終端装置 GE-PONである。
消費電力にして 15W以下。そのくせ 12V 2.3Aの ACアダプタが付属する。NTT東日本の光り電話対応ルーター RT-S300NEである。
電話とインターネット回線を引き込むだけで ACアダプタ 3台が付属し、コンセントタップ 3つを占有してくれやがります。
家の中にあるACアダプタはこれだけではない。いずれ、AC100V電源の機器の数を上回るのではなかろうか。
何にせよ、使う側にとっては害でしかない ACアダプタは滅ぼさなければならない敵である。
使用している ACアダプタを調べてみると、ほとんどが、12VDC出力であった。そんなわけで、市販の産業用 AC-DCコンバータースイッチング電源を購入し、共通電源として使ってみようと考え、組んだのがこちら。
いろいろなパーツが組み込まれているが、一次側と二次側に保護用パーツを接続しているだけである。回路っぽくしておくと、何となく危ないと感じるらしく、知らない人は触れようとせず安全である。
やや大げさになったが、12VDC8.4Aの電源として機能し、これ 1基でNTT東日本の光加入者終端装置 SCM-PDS型[H]D、NTT東日本の光回線終端装置 GE-PON、NTT東日本の光り電話対応ルーター RT-S300NE、そして無線 LANルーター用の 4基のACアダプタを滅ぼせた。
コネクタプラグは機器との距離に合わせて自作
唯一半田付けが必要な箇所。ケーブルは UL2468 AWG18X2C。プラグは、許容電流 4A 電圧 DC12V サイズ Φ5.5×2.1mm。
プラグにはいくつか種類があり、最近多く見かけるのがこのサイズ。同じサイズであっても許容電流値が異なる製品があるので注意が必要。中には、0.5Aなるイヤホンプラグ程度の電流しか流せない製品もある。
単純に一次側AC電源ケーブルと二次側機器用ケーブルを接続しACアダプタとして使う
こちらは、やや小さめな TDKラムダ ユニット型AC-DCスイッチング電源 HWS30A-12/A。単純に一次側AC電源ケーブルと二次側機器用ケーブルを接続しただけのもの。使い方としてはこちらが普通。PC汎用ファン 12Vコネクタを追加している。
端子がむき出しで危険なように思えるが、シャーシフレーム内へ人の指が入るような隙間はなく、端子台の端子も同様である。そのように作られている。
もちろん、細い針金や工具のドライバーの先は挿入出来てしまう。ただ、そんな’非’常識な事さえしなければ安全に運用出来る。
産業用電源ではなく、大容量の ACアダプタを流用する手もあるが、そもそもこちらの産業用 AC-DCコンバータスイッチング電源は、やたらとタフで、安価で由来のわからない ACアダプタを使うのに比べ信頼性が高く、より安心して使用できる。
置き場所に困りそうだが、背面の固定用ネジ孔にネオジム磁石を取り付ければ、机下などの金属部分に接着することが出来る。どこにでもと言うわけにはいかないが、架台など準備しなくとも問題無い。