2つの雨よけ鞄カバー(レインカバー)どちらを選ぶ?軽量・コンパクト派か、完全防水派か。

投稿者: | 2016/12/11

革鞄にとっての天敵は雨と雪

合皮に比べ圧倒的に丈夫で長く使える本革製鞄は唯一水濡れに弱い。出かける前に天気予報をチェックし、雨が降らないであろう事を確認した上で出立する。ここで頼りになるのは気象庁予報部予報課が毎日発表する天気予報だ。

気象庁のウェブサイトには、予報に関する様々な統計データが公開されていて、その中の一つに、降水の有無の適中率の例年値がある。ここを見ると、明日雨が降るか降らないかの的中率の例年値は全国平均で 83%。明後日だと 79%。(期間:平成4年(1992年)〜平成27年(2015年)の平均)

この値が高いのか低いのかの論議をするまでもなく、自分たちは、経験的に天気予報を鵜呑みにしてはならないことを知っている。

難解すぎる降水確率。革鞄を持ち出せる指標になりうるか

天気予報の指標の一つに「降水確率」がある。気象庁のウェブサイトには、例としてこう書かれている。「降水確率30%とは、30%という予報が100回発表されたとき、その内のおよそ30回は1mm以上の降水があるという意味」。別のページではこうも書かれている。「降水確率予報で確率60%といった場合、そのような予報を100回発表すると約60回で対象時間内に1mm以上の降水がある。」

かなりポルナレフ状態に陥る。

降水確率の予報の精度について、気象庁のウェブサイトにまとめられている。「全国平均(黒の太実線)では、10%から50%の降水確率予報値では実際の降水頻度は少なめになっており、80%の降水確率予報値では実際の降水頻度はやや多めになっている・この期間では降水確率予報を40%と発表した時には、平均的には10回に3回程度降水があったこととなる(24時間先までの降水確率予報の精度(2016年6月~2016年8月))」

ここまで読んで、理解するのをあきらめた。

どちらかと言うと、予報が外れたときの言い訳の為に発表しているのでは?と勘ぐってしまう。

そもそも、雨濡れ厳禁な革鞄を持ち歩くには、10回持ち歩いて3回は雨(降水確率 30%)に降られても大丈夫とか、1回(降水確率 10%)なら大丈夫と言う指標は馴染まない。

革鞄を持ち歩くか否か。予報用語「見逃し率」に着目

さて、革鞄持ちにとって、気になる天気は雨=降水である。「雨」、「曇り一時雨」、「曇り時々雪」など降水のある予報を「降水あり」予報。「晴れ」、「曇り」、「晴れ時々曇り」など降水のない予報のことを「降水なし」予報と呼んでいる。当然「降水あり」予報の時は革鞄は持ち歩かない。

困るのは、その予報が外れたとき。つまり、「降水なし」予報が出ていたのに、実際には雨が降ってしまうパターンである。下の「予報と実況の対比表」を見るとわかりやすい。つまり、表中の「B」となった場合である。

予報と実況の対比表
予報
降水あり 降水なし
実況 降水あり A B
降水なし C D

実況 Bを全予報数 Nで割り、100を掛けたものを予報用語で「見逃し率」と言う。(見逃し率=B/N*100)

見逃し率は気象庁のウェブサイトに開示されていて、例えば、東京地方 (平成28年10月) の朝5時及び夕刻17時発表の翌日の天気の予報では共に 5%となっている。

うおっ、これってかなり低い。

と、かなり本題から外れてしまったが、つまり革鞄を持って出るか否かは降水確率ではない方の指標で判断するのが正しい。「あすは曇りのち雨でしょう」とか言うあれだ。何しろ、日本の気象庁は優秀らしく、この「見逃し率」が 5%前後とかなり低いのだ。

天気が微妙と判っていても持ち歩きたくなる日もあるよね

さて、一度雨に打たれ、出来てしまった雨染みは滅多なことでは回復してくれない。即座に対処すれば改善する可能性はあるが、気付かずに放置などすれば大抵は無残な跡を残すことになる。

せっかく大切に扱い、そこそこメンテもしてきたにも拘わらず、雨染みが出来、それに気付いた時のショックは計り知れない程大きい。そうとは知りつつも、やはり革鞄を持ち歩きたいときもある。家を出るときに既に雨が降っている時は流石に諦めるが、そうではないとき、天気予報が微妙な時。

予防措置は簡単である。雨が降る前にカバーを掛ければ良い。で、かなり以前に購入してた 2種のカバーについてレビュー。さすがに実際に水を掛けてみた、なんてことは恐くて出来ませんでした(笑

安価・軽量・いつでもどこでも持ち歩けるレインカバー

バッグのレインカバーまずはこちらの安価品。名称はそのままの「バッグのレインカバー」

市販のゴミ袋と遜色ないと思われるが、若干ながら厚手で丈夫。

折りたたんでこの収納袋に入れたサイズは H20×W12×T0.5でコンパクト。鞄の収納量を圧迫することもない。

バッグのレインカバー万双のシモーネ シングル天ファスナーに掛けてみた。サイズ的には余裕である。ショルダーバルトは外部へ取り出すことは出来ず、専ら手提げとなる。

ショルダーベルトはカバーを掛ける前に取り外すか、天ファスナーを半開きにして鞄内部に収納しておく必要がある。

バッグのレインカバー持ち手の取り出し口。しっかりと開口してしまっているので、多少なりとも風があり、角度のある雨だとここから侵入する可能性は否定できない。

バッグのレインカバー続いて WILDSWANSの DRUCKER(ドラッカー)。サイズ的にはピッタリである。取っ手からの雨の侵入は、肩に掛けることで防ぐことができる。

バッグのレインカバーもう一つ、こちらは WILDSWANSの SC-BASIS(バージス)WILDSWANSの SC-BASIS(バージス)。両サイドに張り出した耳の分だけ横幅があり、そにまま被せるとカバーが浮き上がってしまう。

まあ、SC-BASIS(バージス)に限ってはシュランケンカーフなので、小雨・小雪程度であれば鞄カバー無しで出かけてしまう。


鞄に対し、上から被せるタイプの大抵のカバーは、底部分が開口している。底部分の開き止め機構が付いている製品もあるが、それであっても、風が吹くとめくれ上がってしまう。要はこのタイプのカバーは風の日厳禁となる。

また、手に提げた状態だと取っ手の取り出しの為の開口は、狭いながらも雨が吹き込む可能性がある。肩に取っ手を掛けて、脇の下でこの開口部を閉じることのできるトートバッグでは問題無いが、ブリーフケース等の場合は、雨が侵入する不安ある。実際、これらの製品を使うより、ゴミ袋を被せ、底部分を縛り上げたほうが余程雨風を凌げるのだが、如何せん姿形がよろしく無い。本気で悩んでしまう。いざとなったら実際そうするだろうし、実はそうしたこともある。

このタイプのカバーは、トートバッグのような取っ手開口部からの雨の侵入を避けられるタイプで、且つ風のない日に限定される。

丸ごとカバー。台風の日でも安心して使えるレインカバー

雨よけカバンカバー RC-36こちらは、上の製品とは異なり、鞄全体を収納出来るカバーである。「マルト(MARUTO) 雨よけカバンカバー RC-36」

元は、雨の日でも鞄を自転車の前カゴに入れて移動できることを目的とした商品。

実際にカバーに収納して持つときに多少難はあるが、自転車での移動用以外でも充分使える。

雨よけカバンカバー RC-36収納サイズを確認するために、万双のシモーネ シングル天ファスナーを置いてみた。十分過ぎるくらいに大きい。ショルダーベルトを外すことなく、そのまま収納出来る。

雨よけカバンカバー RC-36続いて WILDSWANSの DRUCKER(ドラッカー)。こちらも余裕である。トートバッグの取っ手は、折りたたんで収納することとなる。取っ手の根元に金具が付いておらず、折りたたむことが出来ない場合は、使用出来ない。

雨よけカバンカバー RC-36さらに、WILDSWANSの SC-BASIS(バージス)。横幅のある鞄でもまだまだ余裕である。大型ボストンバッグであっても収納出来てしまいそうである。

雨よけカバンカバー RC-36実際に収納した時の上から見た写真。鞄本体以外のセカンドバッグなども収納可能。ただ、収納出来るからと言って無闇に詰め込んではならない。重量物を入れて持ち歩ける程の強度は無い。突起物厳禁。

雨よけカバンカバー RC-36開口部をクルクルと巻いて折りたたんで、両側のバックルを接続して完了。
万双のシモーネ シングル天ファスナーのような取っ手を折りたたむ必要が無い鞄は、カバーの上から取っ手を持つことができる。

一方、WILDSWANSの DRUCKER(ドラッカー)や SC-BASIS(バージス)のように、収納する際に取っ手を折りたたむ必要がある鞄はそれが出来ない。

両側のバックルを接続することで出来上がるループ部分を持てなくもないが、強度的に不安がある。メーカーもそれを推奨していない。とは言え、重量物を入れさえしなければ、充分な強度であると感じる。自分はそのように使っている。

雨よけカバンカバー RC-36材質は、表側がナイロン、裏がPVCコーティングで、レインウェアに良く使われているものである。

PVCコーティングされたナイロン基布は、抜群の耐久性と耐水性をもち、その生地で作られたレインウエアは大型台風の中でもウエア内部に水が浸透してくることはない。ただし、透湿性が皆無なので蒸れる。感心したのは、縫い目にしっかりと止水テープが張られていること。ドライスーツの如く内部を水から完全防御してくれる。防水に関してはかなり本格的で、一般の傘の耐水圧は500mm程度に対し、このカバーは 1000mm。充分な性能である。

雨よけカバンカバー RC-36カバーを折りたたんだ状態のサイズ。厚手の材質に加えサイズも大きく、はっきり言って鞄の収納量を圧迫する。


大事に扱って 5年も経てばキズは付く。まあ、それは仕方がない。ただ、予防措置があるのであれば、それを採用するべきである。特に、修復不可能に陥る可能性のある水濡れ・雨染みに対しては。

雨の日にカバーを被せて鞄を持ち歩いてる人を滅多に見ない。多分、ここ一年でゼロ。そもそも通勤時に本革鞄を持ち歩く人が少ないのだ。

2種のカバーを購入したが、少々頼りないとも思われる透明カバーは常時持ち歩いている。それ程嵩張らず軽いため鞄に入れていても苦にならないからだ。

防水に関してはほぼ完璧と思われるもう一方のカバーは、長期出張など先々の天気が見通せない時や、「雨降り予報」が出ているときに持ち歩いている。

ところで、購入してから半年程経つが、突然の雨でこの鞄カバーを使わざるを得なかったったという記憶が一切ない。それじゃ、何の為に購入したのか?

安心を買ったのです!






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