SUS等の難切削材は標準下穴径に対し+0.1mmのドリルを使う
いつも忘れてネットを彷徨っているので、メートル並目ネジのタップ下穴ドリル径と貫通キリ穴に関する自分用メモ。
タップの下穴径は、表に記載した通り呼び径からピッチを引いたサイズになる。なお、小数点 2桁部分は切り上げ。
ただし、難切削材料、例えばステンレスやチタン等にタップを切る際は、表中の目標下穴ドリル径に +0.1mm(小数点 2桁目は切り捨て)したもので自分はあけている。
こうすることで、タップの破損を大幅に防げるのだ。
なぜ +0.1mmした大きめの穴でも大丈夫かと言うと、下穴径には許容する寸法公差があって、M5以上であれば +0.1mmサイズオーバーさせても範囲内に収まるのだ。
ちなみに自分は、M4でも +0.1mmサイズのキリを使う。
ただし、下穴が大きすぎるとネジの強度を損なう。また、小さすぎるとタップを傷め、寿命を縮める。
寸法公差から大きくはずれている場合は様々な弊害を招くので注意を要する。
呼び | 下穴ドリル径(㎜) | ||
---|---|---|---|
目標 | 最小 | 最大 | |
M3×0.5 | 2.52 | 2.46 | 2.59 |
M4×0.7 | 3.31 | 3.24 | 3.39 |
M5×0.8 | 4.22 | 4.13 | 4.31 |
M6×1.0 | 5.02 | 4.92 | 5.13 |
M8×1.25 | 6.75 | 6.65 | 6.85 |
M10×1.5 | 8.50 | 8.38 | 8.62 |
M12×1.75 | 10.25 | 10.10 | 10.40 |
貫通キリ穴サイズについて
貫通キリ穴の1級は工作機械を用いて精度の高い穴あけが出来る場合。
DIYも含め、小物でボール盤を用いた場合は 2級。3級は大物加工用。
なので、自分は、1辺が30cmに収まる小物では 2級の数値を使い、穴位置の精度に不安がある場合など、モノによっては 2級と 3級の間のキリを使う。
何しろ 30cm~1mの直尺を使って穴の位置を決めていく作業なので、精度に期待は出来ないのだ。
呼び | 貫通キリ穴(㎜) | ||
---|---|---|---|
1級 | 2級 | 3級 | |
M3×0.5 | 3.2 | 3.4 | 3.6 |
M4×0.7 | 4.3 | 4.5 | 4.8 |
M5×0.8 | 5.3 | 5.5 | 5.8 |
M6×1.0 | 6.4 | 6.6 | 7 |
M8×1.25 | 8.4 | 9.0 | 10 |
M10×1.5 | 10.5 | 11 | 12 |
M12×1.75 | 13 | 14 | 15 |