HIOKI アナログテスター3030-10。動くモノに興味を持つ年頃。

投稿者: | 2018/09/15

今時、アナログ指針タイプのテスターを購入するのは物好きでしかない

HIOKI アナログテスター3030-10

テスターと言えば、今やデジタル。正確だし、機能も豊富。そんな時代にアナログテスターを選ぶのは、やはり物好きとしか言えない。
ただ、世の中デジタルが主流と言えども、アナログ表示が生き残っている分野もある。例えば、自動車のスピードメーターやタコメーター。例えば、時計。

アナログ表示の方が有用である理由は様々あり、ここでは敢えて述べないが、それが求められ喜ばれる分野は間違いなくあるのだ。

と言ってみたものの、テスターを使う人達が、そこまでアナログ表示を求めている訳ではない。デジタル表示タイプのテスターは、沢山の便利機能が搭載され、圧倒的に使いやすいのだ。その使いやすさに慣れてしまうと、もはやアナログ指針タイプのテスターなど使う気になれない。
購入するにしても 2台目以降だろうか。

コイツ動くぞ。動かせるぞ

HIOKI アナログテスター3030-10 レンジセレクトスイッチ

高級感もへったくれもないセレクトスイッチ。
唯一感心できる点は、ツマミがボディ表面より内側に埋め込まれていることか。埋め込まれてツマミが突起物となっていないため、意図しない外力による破損が予防されている。

セレクトスイッチの動作クリック感は決して良いモノではないが、動作は確実で、ツマミも大型なので操作し易い。

何より、操作していると言う実感があり、このテスターを購入する動機の一つとなっている。

HIOKI アナログテスター3030-10 目盛り板

テスター表面積の半分を占める表示部分。
数あるハンディタイプのアナログテスターの中で、この HIOKI 3030-10は最大の面積を誇る。

テスターの 2本の端子を当て、針が瞬時に、オーバーシュートも無くピタリと目盛りに張り付く様は、見ていてとても気持ちが良いものである。

電池交換はプラスドライバが必要。予備のヒューズが内蔵されている

HIOKI アナログテスター3030-10 内部 ヒューズと電池

アナログテスターの中身は抵抗器を組み込んだ電流計である。
電圧や電流を計測するだけなら、電源を必要としない。内部に組み込まれた電池は、抵抗を計るときのみに使用される。

電圧を測るつもりが、セレクタが電流計測位置になっていた。操作ミスで過剰な電流が流れテスター本体を破壊するのを防ぐため、通常テスターにはヒューズ(F0.5 AH/250V 消弧剤入り、Φ0.5X20)が組み込まれている。
滅多にやらないのだが、やってしまうとテスターが動作せず、作業を継続することが出来なくなる。予備ヒューズがテスター内部に用意されているのはとても心強い。

このテスターの販売が継続出来ている不思議

付属するケースがとても良く出来ていて、取っ手をケースの裏側に固定するとケース自体が傾斜台になる。
作業机の上で、じっくりと回路をチェックするときにとても重宝する。

電気の流れを確認するには、オームの法則の 3つの変数である 電圧、電流そして抵抗が確認出来れば大抵は事足りる。そんなシンプルな計測には打って付けのテスターで、何より針が動くのを見ていて楽しい。

こうした時代遅れと言っても良い機器は、過去もそうであったように、大きくモデルチェンジをすることはない。その分、昔から使ってい続けてきた人にとっては、手放せない一品となっている。
一方で、今からこのテスターを購入するような人は、物好きとしか言いようがない。変な人である。

未だにこのテスターの販売が継続出来ているのは、昔から使い続けて来た人と、教育機関、そして変な人により支えられているからだと思っている。




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