PCI-Express2.0 x1のグラフィックカード
別にこのカードを使ってゲームをやるとか、増設したこのカードを使ってマルチモニタの画面数を増やしてあげるとか、そんなことの為に購入したわけではない。それが目的なら、何と幸せだったろうに。
今回の購入目的は緊急時のモニタ出力用である。
つまり、ゲーム用 PCに不具合が起きて、ディスプレイに何も表示されなくなってしまったが為、そのサルベージ用に購入したもの。
只単に、ディスプレイ表示させるだけなら、PCI Express x1のものを敢えて選ぶ必要などない。何しろ、性能が低くなる方向なのに、PCI Express x8や x16品よりも高価なのだ。なぜ高価なのか?推して知るべし。要は需要が少ないのだ。
でも、この接続インターフェースにより、大抵の PCに接続出来てしまう。それがこのカードの利点。PCI Express x1しか付いていないMini-ITXであろうが、PCI Express x16が多数並ぶ Extended-ATXだろうが板を選ばず。
また、性能が低くなると言っても、1画面で、且つゲームさえしなければ x1は充分過ぎる帯域である。そもそも、610GPU(Fermiベースの GF118コア)が PCI Express x1以上のバス幅を必要とする性能を持っているかどうかも怪しいところ。兎に角、通常使う上では、必要十分にして、何の不便も感じないレベル
出力端子は、いっぱしにもしっかりと3つ付く。この 3種あれば、大抵のディスプレイに接続が出来る。
ちなみに、不具合の起きたゲーム用 PCは無事生還してくれた。またいつ再発するかわからないので、このカードは、そのまま付けっぱなし。なお、ゲームをやらないときは、ゲーム用のグラフィックカードを無効にして、このカードからモニタへ出力させてる。効果は絶大で、かなり省エネに貢献してくれる。
敢えてファンレスを選ばず
このクラスのグラフィックボードは低発熱。実際ファンレス製品も多く、通常の使用であれば問題無く稼働する。自分がファンレスを選ばなかったのは、このグラフィックボード本体ではなく、隣接スロッットに挿してある他のボードへ配慮したため。
このボードには、50mmのファンが付く。
2017/01/25現在で、入手可能なPCI Express x1、1slot占有タイプのグラフィックカードは次の3種だろうか。他にもあるにはあるが、ワークステーション向けの高価なものばかり。表中の ELSAのカードは販売終了との告知がサイトに掲載されている。
Intelの統合型グラフィックスの性能が上がり、Haswell以降のそれは、既に 610GPUを上回っている。PCI Express x1接続のグラフィックカードが無くなるのは時間の問題なのかも知れない。
NVIDIAの次のシリーズである GT(X)10xxシリーズは、PCI Express x1のグラフィックカードはバス幅からすると出る見込みはない。多分、最後の PCI Express x1接続のグラフィックカード。
ローエンドGPUを購入するのは、それぞれ理由があって、それは、電源容量から来る制限であったり、ケース内スペースであったり、そして予算であったり。他にも様々な理由があると思われるが、今回の例もその一つ。てか、これらの理由ってなぜか悲しいストーリーばかり、、
メーカー | 玄人志向 | ELSA | ZOTAC |
型式 | GF-GT610-PCIEX1-1GB/LP | GeForce GT 610 x1 1GB | GeForce GT 710 ZONE Edition 1GB DDR3 LP |
GPU | GeForce GT 610 | GeForce GT 710 | |
冷却ファン | 50mm | – |